夜蝶星流

□たまにはいいじゃない
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『月詠〜。』


「ん。」


今も昔から変わらず星斗はよく月詠に甘える


性格からして月詠は自分から相手に行かないし星斗はその分自ら甘えていた


『お昼できたって。』


「わかった。」


星斗は月詠の腕を掴み屋根から飛び降りる


『今日はね、ラーメンだって。』


「そうか。」


星斗は月詠の手を握り引っ張るように家に向かう


「そんなに急がんくても…」


『月詠、ラーメンはね、伸びるんだよ。』


すごく真剣に言う星斗に思わず表情が緩む


『てなわけで急ごっ!!』


手を引っ張り走り出す星斗


引っ張られながら月詠はそっと繋がれている手を見ていた












『ひーざーまーくーらー。』


「うるさい、ちょっとは静かにし。」


座っている月詠の腰に抱きつきゴロゴロしている星斗


『だって膝枕。』


「いい大人が何を言っちょる。」


『じゃあいいよ。』


急に起き上がると隣に座り腕を広げた


「……?」


『抱っこ。』


「…だからお前は…」


『してあげる!!』


「…はっ!?」


『ほらほらおいで月詠ちゃん。』


「ふ…ざけるな。」


『ふざけてません、早く来なよ。』


「…イヤじゃ。」


どっちも譲らずしびれを切らした星斗が月詠に抱きついた


「なっ…」


『俺月詠にくっついてないと落ち着かないんだよね。』


「知らん。」


『月詠が顔赤くなってるの見るの好きなんだよね。』


「…知らん。」


『ツンデレさんめ。』


「うるさい。」


月詠の顔を赤くできるのは星斗だけ







 
 

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