夜蝶星流

□日焼け止めは塗り忘れに注意1
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『月泳ー!!』


「なんじゃ。」


前から勢いよく飛び付く星斗を受け止め背中に手を回す


『ね、海行こうよ。』


「海?」


『そう海!!』


「…そうじゃな。」


『反応うす!!』


というわけで


二人は海に行く事に











「子供の頃ぶりじゃ。」


『そだね。』


月泳は浮き輪を持っている星斗の腕を掴む


『しかし月泳はスタイルがいいよね。』


目のやり場に困る〜と言いながら他の男を睨み付ける


「そんな睨み付けてやるな、行くぞ。」


『ハイハイ。』


あらかじめ用意しておいたシートとパラソルの所へ


『あ、日焼け止め。』


思いついたように日焼け止めを出すと月泳に差し出す


「…なんじゃ。」


『一応吉原の女なんだから日焼けしちゃダメでしょ。』


「一応は余計じゃ。」


日焼け止めを星斗から受け取り腕から塗っていく


「星斗は塗らんのか。」


『男はちょっと焼けてた方がいいんだよ。』


「元が比較的白いから赤くなるんじゃないか?」


『………』


気にしてる事を…
そう思うがなんだから悔しいので睨むだけで止めた


「星斗、背中頼む。」


『よっしゃ任せろ。』


背中に日焼け止めを塗るがセクハラは自分の性分に合わないので止めた


「今度はわっちが塗ってやる、背中向け。」


『マジで?』


「塗るまで海に入ることは許さん。」


『ブー。』


月泳に背を向け大人しくしておく事に


「…背中は終わった、後は自分でしろ。」


『ヤだ。』


「………」


仕方なくため息をはくと後ろから腕に日焼け止めを垂らす


月泳の胸に後頭部を乗せ身を任せるが勘違いしないでいただきたい


決して星斗はやましいことなど考えていない事を


月泳もそれほど気にしてはいない


『あ〜、このまま寝れる気がする。』


「寝たら刺す。」


『物騒…』


月泳の言葉に冷や汗をかき寝ないように努めた


結構キツかったらしい








続く
 

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