夜蝶星流

□日焼け止めは塗り忘れに注意 2
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『月泳。』


「あァ。」


月泳の手を引き海の中へ


『冷た〜っ。』


「しばらくしたら慣れる。」


『もっといい反応欲しかった。』


月泳を浮き輪の中に入れ外から掴まる


自然と向き合う


『う〜慣れてくると気持ちィ〜。』


「うっ!?」


『うん、いい反応。』


水の中で星斗の足が月泳の足に絡む


『月泳ちゃん顔真っ赤ァ。』


「うるさいっっ!!」


『ぐはっ!!』


星斗の額にはクナイ


月泳は拗ねたように顔を背けた


『…錆(さ)びるよクナイ…』


真っ赤な顔でそっぽを向く月泳に内心悶えながらクナイを抜く


「…使い捨てじゃ。」


『それは知らなかった。』


ケラケラ笑いながら月泳を見つめる


「足、離せ。」


『イ〜ヤ〜。』


結局上がるまで二人の足は絡まったまま








「お帰り星斗兄!!月泳姉!!」


吉原に戻ると日輪と晴太のお出迎え


「アレ、てっきり黒くなって帰ってくるかと思ったよ。」


『日焼け止め塗りたくったんだ。』


「その言い方止めろ。」


日輪の言葉に星斗は素敵な笑顔で答える


「星斗兄お土産は〜?」


『聞いて驚け〜なんと砂浜の砂だァ〜。』


「嫌な驚きだよ!!」


『なにをぅ!!めっさ綺麗なんだぞ!!』


「あっ…ホントだァ。」


瓶の中に入っている砂を見ながら目を輝かせる晴太


星斗は得意気に笑っている




そんな二人を遠くから見る日輪と月泳


「いい思い出になったかィ?」


「…あァ。」


「そりゃよかった。」


にこやかに遠くの男二人を見る日輪


月泳も釣られて二人に目を向ける


「今度は…四人で行くか。」








END
 

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