□マンガの影響
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「紹介するネ、ダーリンのレンアル。」


『神楽のダーリンのレンです。』


「さ…五月です…はじめまして。」


事の起こりは昨日











「え!?神楽ちゃん彼氏いるの!?」


「もちろんネ、私はかぶき町の女王ヨ。」


「そっかァじゃあとても素敵な人なんだね。」


「当たり前アル。」


「きっとかっこよくてスタイルよくて神楽ちゃんが大好きで…」


「うんうん。」


「優しくて仕事ができて彼女一番に考えてて…」


「うん。」


「オシャレで無口で困ってる人を放っておけなくて…」


「…うん。」


「手足が長くて、キザな事を平気で言えちゃって、ブラックコーヒーがよく似合って、9月生まれの乙女座A型で、器用になんでもできちゃって、休みの日は彼女を連れてちょっとお高いカフェなんか行っちゃったりして、彼女の誕生日やクリスマスなんかは2人っきりで綺麗な夜景の見えるレストランでプレゼント交換………きゃああああああああああ!!!!!」


「………………………うん。」


興奮状態の五月は気づかなかったが


神楽は冷や汗ダラダラだった













「…レン。」


『ん?』


「かっこよくてスタイルよくて私が大好きは大丈夫アルな。」


『…なにが?』


「優しくて仕事ができて彼女一番に考えてて…も…うん、多分優しいし真選組とか行ってるし大丈夫。最後は論外。」

『……?』


「オシャレには無頓着アルな…無口じゃないし…困ってる人は…まァ時々…」


『………』


「手足が長いアルな、キザでも無いし…レンブラックコーヒー飲めるアルか?」


『苦くて飲めん。』


「だよね〜…9月生まれでもA型でもないアルな。」


『12月生まれのB型ですね。』


「結構不器用で、休みの日は一緒にゴロゴロしてるし外出たとしても江戸をうろちょろ…誕生日もクリスマスも2人っきりじゃ無いし…」


『なーそれなんなの。』


「レン…」


『ん?』


「私はレン大好きヨ。」


『…おぅ?俺も好き。』


「レンーー!!!」


ドカァ


グホォアっ!!……神楽の愛が痛い…』


飛びついてきた神楽の頭を撫でレンは少し苦しそうに笑った











『…つまり五月ちゃんがあらぬ幻想を抱いちゃったわけね。』


「そういう事ネ。」

『ふむ…』


レンは何かを考える素振りをするとしばらくしていい笑顔で神楽を見る


『やってみようか。』


「へ?」











「紹介するネ、ダーリンのレンアル。」


『神楽のダーリンのレンです。』


「さ…五月です…はじめまして。」


というわけで冒頭へ


『…いつも神楽と一緒にいてくれているんだってね。』


「あ…ハイ…」


神楽の肩を抱きにっこり微笑むレン


それに見惚れながら五月は脳を動かす


「(かっこよくてスタイルよくて神楽ちゃんが大好きで優しくて手足長くて…)」



「ホントはもうちょっと早く紹介しようと思ったんだけどレンが忙しくてネ。

真選組も万事屋もいつ仕事が入るかわかんないアルからな。」


『…まァ誕生日や記念日は絶対に空けるけど。』


「(仕事ができて彼女一番に考えてて…)」

「この髪留めもレンがくれたものだよね。」


『あァ。』


2人見つめあって微笑みあう


「「(オシャレで無口で…)」


「あァ…困ったぞ……………みかんが転がっていく…」


「どうしましょう銀さん…あちこちに散らばっていきますよ…」


白々しいくらい困っている銀時と新八


それを見つけたレンは駆け寄り笑顔でみかんを拾う


「(困ってる人を放っておけなくて…)」


「…ん?何アルか?」


『神楽が可愛くて目が離せないんだ…よ?』


「疑問になってるアル。」



「(キザな事を平気で言えちゃって…)」


「コーヒーと誕生日はどうしようもないアルな…」


『かわすか。』


ヒソヒソ話し合っていると


「いい!!」


「『うをっ?』」


五月の大声に2人は視線を向ける


「素敵だわ神楽ちゃん!!理想の彼氏さんだわァァァァァァァァ!!!!!」


「…どうも…」


「あのね!!神楽ちゃんの彼氏さんはこのマンガに出てくる人に似てるのォ!!」


バッと見せてきたのは少女マンガ


「ホントネ、顔はレンそっくりアル。」


『顔は…な。』


主人公のヒロインの相手はレンそっくり


そして


「〔俺はお前以外を愛さない、一生…お前を大事にするよ…〕だってだってきゃあああああああああ!!」


「『………』」


「レノ様ァァァァァァァァ!!!!!」

『…レノ?』


「この人の名前です!!」


『あ…ハイ。』











数日後


「でね、このお話は春にしか咲かないのよ。」


「さすが五月ちゃん物知りネ!!あ、レン。」


『う〜〜「レノ様ァァァ!!」…っス。』


「『(面白い…)』」









五月ちゃんは


少女マンガが


お好きなようです









五月ちゃんのキャラがおかしくなってごめんなさい
 

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