□拾われた
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「いいかお前ら、これは勝負だ。
誰が勝とうが誰が負けようが関係ねェ
恨みっこ無しだ。
二言はねェな



いくぞ。」













「「「『最初はグー!!じゃんけんポン!!!!!』」」」











『マジでかァ…』


手のひらサイズの木の棒を回しながらレンはうなだれる


「仕方ないアル、それが勝負というやつネ。」


大きい饅頭を頬張りながら神楽はニッコリとレンに笑いかけた


『……そもそもその饅頭とこの木の棒を同じ土俵にあげる事からおかしい!!』


そもそもの発端は3つの大きい饅頭



依頼のお礼にと貰ったのだが何故か3つ


そこでじゃんけんが行われた


3つの饅頭と木の棒をめぐって


『てゆうかなんで木の棒?もっとこうなんか…消しゴムとか。』


「なんら変わりないアル。」


『用途があるだろ字を消すとか前の席の奴の頭にかけら投げるとか。』


「それはイジメの始まりアル。」


『なんだかなァ…』


「そそそそこのお兄さんんん!!」


『ん?』


声をかけてきたのは男の子


何故かとても興奮している


「そのっ…手に持っているもの…っ見せてもらえませんか!!」


『おォ…』


男の子に手渡すと


「き…キタァァァァァァ!!


「何が?死期アルか!?」


『イヤちがうだろ。』


「お兄さん!!コレを僕に譲ってもらえませんか!!」


『いいけど…』


「その代わりにコレを…」


手渡されたのは


『…石?』


「その石は約1000年前に拾われたというとても珍しい石なんです!!ちなみにこの棒は約1500年前に拾われたといわれている伝説の木の棒!!」


『…拾われただけ?』


「ありがとうございましたお兄さんんん!!」


嬉しそうに走っていった


『…嬉しいならいいけど。』









『木の棒が石になった。』


「良かったアルなァ。」


『別に嬉しくはないけど。』


しばらく歩いていると


「あの…すみません。」


『はい?』


今度は物静かそうなお姉さんが声をかけてきた


「その石…見せてもらえます?」


『どーぞ〜。』


「こ…コレは約1000年前に拾われたという伝説の石…!!」


『なんで知ってんの!?知らないの俺だけなのねぇ!!』

「私も知らないアル。」


『だよね!!』


「お兄さん!!この石コレと交換してくれませんか!!」


差し出されたのは


『…ビービー弾…?』


「それは約2000年前拾われたといわれる伝説のビービー弾なんです。」


『何その拾われたシリーズ!!』


「2000年前にビービー弾なんてあったアルか!!」


『食いつくとこそこ!?』


「ありがとうございました!!」


ぺこりと頭を下げ嬉しそうに走っていった









「お兄さんもしやそのビービー弾は…」



「そこのお兄さん!!そのスプレー缶を…」


「え!?嘘でしょ!?そのあめ玉は…」











「『ただいま〜。』」


「お帰りなさい二人とも。」


「遅かったじゃねーか夕飯には帰って来なさいって言ったでしょまったくもう。」


「それ何キャラですか…」


「聞いてヨ二人とも、木の棒すごいアル。」


「あ?」


『拾われたシリーズ52個目。』


「拾われたシリーズ?」


『約5年前に拾われた指輪。』










「藁しべ長者か!!」









 
 

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