詩-ソレトモ詞?-
□さむくない朝、凍える昼間
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ストーブを消すと、
一瞬で冷気が廻る。
一瞬前の暖気を名残惜しむ隙もなく、
面影をちっとも残さず。
わたしがあなたよりも早く起きて
この冷たい部屋にストーブを付けるのは、だからなのよ。
あなたは優しいから
働くわたしを気遣って、
もっと寝ていていいよ?
朝ご飯なら、自分で作れるから。
暖かい微笑みまでくれるでしょう?
そう、だからなのよ。
あなたはストーブよりも暖かい。
あなたの居なくなった
あなたの名残の残らない
ストーブも付いていないこの部屋に起きること。
それが、寒くてさむくて、
たえられないの。
本当は、あなたの為より
わたしの我がままの方が大きいの。
だから、気にしないで。
わたしは、毎日とっても暖かいわ。