連載-話ノ墓場-
□落書き
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木曜日の午後。
静かなのに緊張感が全くない授業中。
移動教室の席は窓際で、あったかくて眩しい西陽がわたしの意識を連れ去っていく。
机にべたっと貼りつきながら、内容を理解するでもなくぼんやり黒板を眺めながらくっつきたがっている瞼を感じていた。
ふと、視線を落とし机の左上の隅を見る。
『なんか…書いてある』
眠い眠い眠い眠い!!!!
だよねー、眠いよねー。
同感、同感。
そう頭の中で、ひどく殴り書きされた落書きに相槌を打って
そっと瞼と瞼を会わせてあげた。