ポケダン

□チーム・カントリーの日常
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目覚めた時には、お日様が元気に地上を照らしていた。
すぐにボクは「朝だ」と理解し、うんしょと体を起こす。

サメハダ岩の空洞から海を見る景色は格別だ。
上で見るのもいいけど・・・ここは“カントリー”しか知らない場所で、
何より、一番一緒にいる時間が長いリーダーとは仲間であるポケモンたち以上に多く見ている。


さて、そろそろリーダーを起こそう・・・・・・って、えええええ!!?
いない・・・隣で寝ているはずのリーダーがいない!!

実はボクたちのリーダーは起きるのが早い方だったりする。
まさか・・・。そう思って、急いでボクは上に通じる出入り口でもある階段を上った。


案の定、リーダーはボクが出てすぐの所にある木の根元で二度寝していた。
ちょうど木陰が出来ており、風が当たるのか気持ち良さそうに仰向けで眠っている。
頭の後ろで手を組んだポーズの寝姿を見ると、思わずオスだと思ってしまうが、実際はメス。
その証拠に、頭の葉の付け根辺りにオレンジリボンが結んである。

「・・・・・・リーダー?もうボクは起きたよ。目を覚ましてくださ〜い・・・・・・」

静かに、だけど相手には伝わるぐらいの声の大きさで、ボクはリーダーに声をかける。


「・・・・・・チサト」


思い切って、彼女の顔まで近づきながら名前で呼んでみた。
すると、リーダーは目を見開いてガバッと起き上がった!
ボクはそれをギリギリでかわし、1歩後ずさる。


「はあぁぁ〜・・・誰かと思ったらモデだったのね〜・・・・・・」


まるで最悪な目覚め方だった、とでも言いたいかのような表情で彼女はボクを見ながらそう言った。


言うまでも無いが・・・僕の目の前にいるのは、チーム・カントリーのリーダーであるジュプトルの「チサト」。
そしてボクは、チサトのパートナーであるエンペルトの「モデラート」。
チサトからは「モデ」と短縮されて呼ばれている。

 
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