PhantomU

□第六章 I hate it
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Phantom内が混乱のさなか、人間界の学校。
生徒会室でも、混乱が伝わっていた。
「会長。大変ですよ。」
副会長こと高洲咲夜は、資料を自分の机に
置き、会長席に近寄る。
「咲夜、それ以上近づいたらフッ飛ばすぞ」
今まで外ばかり見ていた会長が振り向く。
「す、すみません。しかしPhantom内で・・・」
「お前は私を馬鹿にしているのか?」
会長は腕を組む。
「向こうの世界がおかしくなっているのは
知っている。」
席について、静かに傍観していた1人の少女
が立ち上がる。身長は、低く大変幼く見える
のだが、高校生だ。
「じゃあ、なんでなんで行かないの〜☆」
彼女は庶務の高小豆。
それに続けて、無言の会計長の星野奈良も
立ち上がる。
「奈良も、私にそう言いたいのか?」
奈良はコクリと頷いた。
「よく考えろ。Phantomの被害は、こっちの
世界にも被害を及ぼす。その時助けられるのは、誰だと思っている。」
会長は、また外を向いた。
「私だって、助けに行ってあげたいさ。しか
し、今回ばかりは魔女のときと違う。こっち
にも被害が出ることもありえるのだ。」
会長は、外の、遥か彼方を見つめてた。
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