Phantom

□第三章 夢見た少年
1ページ/3ページ

夢を見た。

それは前も見た夢に似ていた。

赤い髪をなびかせ、何かを言っている。

だが、声が出てない。

パクパクッ・・・・。

分からない・・・・。

「お・・・・・」

声が聞こえる。

「・・・・い・・・」

「おいっ!」
目の前には一軸がいた。
「気がついたようだな。」
はっと目を覚ました時俺は驚いた。
「ここ、どこだよ・・・。」
一軸は俺の前で立っていた。
「ここはPhantomだ。」
「ふぁ・・・・?何?」
ここはどう見たって砂漠のど真ん中。木や建物なんかは1つもない。
ってか、裏庭は?
「その顔は理解できてないな。」
当たり前だ。意味の分からない事言いやがって。
理解不足にも程があるぞ。
「ここから、帰れるのか・・?」
俺は起き上がりながら聞いた。
「お前の行動次第だ。」
また、わけの分からない事を・・・。
・・・そういえば、さっきはよく顔が見えなかったが、こいつどこかで見たことのある顔・・・。
その考えを妨げたのは、一つの音
「ゴギャーーー」
五月蝿い音が俺の邪魔をした。
耳が痛くなるほどの音量。

ドスーンドスーン・・・・

足音がどんどん近くなり、
一軸の後ろに大きな狼みたいな獣が立ちふさがった。
大きさは、校舎で言えば、2階ぐらいか?
「ちっ。ここでは獣の鼻もごまかせぬか。」
そういって、両手を前に出した。
何かのおまじない?とかも思ったが違った。
その瞬間。ふっと赤い弓が出てきた。
「お前、動くなよ。」
そういって青空に向かって弓を放った。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ