Phantom

□第十二章 最下部の姫
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レノンを連れて赤の城へ帰る。
門番のサラが門にいないので、手動で
門を開ける。
中に入って初めにレノンを副指揮官の部屋に連れて行った。
真紀さんの所に着くと、レノンは怯えた。
「私の事、殺さないで。」
怯えたレノンに
「大丈夫だ」
俺はそう答えた。
扉を開けると真紀さんは紅茶を飲んでいた。
「お茶の時間でしたか!出直します!」
一軸が言う。
「やー、いい。いい。出直さなくて。」
真紀さんは手招きをして中に入れる。
「あら?見ない顔ね。」
笑顔で言う。何か、からかっている感じだ。
「あ・・・の、私・・・魔女のて・・・」
もじもじしていて、喋るのが遅い。
「魔女の手下のレノン。通信機で聞いたわ」
そう言って、十字架のネックレスを見せる。
「え・・・。」
レノンはかなり驚いていたが、周りは笑って
いた。俺も含めて。
「別に貴女を知って、とって食べようなんて思ってないわ。
信用はしてる。でも、3つだけ教えて。それが私からの
試練よ。」
そう言うと人差し指を立てて言った。
「一つ目はね・・・サラの事なの。
あのお人形にサラ少し大ダメージ
なのよね。何を調合した薬ならあの怪我治る
のかしら。」
レノンはすぐに言った。
「ネンチャク草と毒消しの液、それとコレ」
そう言って、ポケットから赤い粉の入った
袋を出した。
「これはB−20387の薬とみさきの血を混ぜた
物。決して美味しい物ではないですがすぐ
治ります。」
そう言って、袋を真紀さんに渡した。
「そう。ありがとう。」
そう言って、受け取った。
「二つ目はね、貴女は人形なのか。」
真紀さんが聞くと、
「ち・・・違います。私は特別、魔女様に気
に入られていませんでしたから。魔女様は
特別に愛した手下でなければ人形にしません。」
それを聞き終わると、真紀さんが最後の試練を出し
た。
「最後の質問ね。・・・えっと何だっけ。」
そう真紀さんが考えていると、扉が
開き夕日、花村、瀬山が入ってきた。
「智也ーーん!空っち!!生きてたんだ!」
瀬山がピョンピョン跳ねる。
「ああ。思い出したわ。最後の試練は、
貴方はこれからどうしたいかを教えて。
戦闘中、魔女の方に戻っても困るしね。」
どうしたいか。
「え・・・・これからですか・・・?」
真紀さんが頷く。
「そうよ。」
レノンは少し考えるが答える。
「私は魔女様を救いたい。混沌の魔女様を
私の手でお救いし、魔女様の計画を阻止したいです。
魔女様は普通でいてほしい・・・から。」
それを聞くと真紀さんは言った。
「・・・そうね。良いでしょう。
貴女を今日から赤の城の仲間として迎え入れましょう。」
そう言って、真紀さんはレノンを
喜んで受け入れたのだった。

・・・仲間がまた増えた。
仲間が増えるのは嬉しいものだな。
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