Phantom

□第十四章 信じてあげるの
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『おい。聞こえるか?』
一軸の声だった。
「・・・聞こえる。」
俺が応答してやった。
『お前じゃない。女子2人だ。』
何か、腹立つ・・・・・。
分かってるけどさ・・・。
「ほらっ!長谷川!怒んないっ!沙里奈も
起きてよ!」
花村がお母さんみたいに見える。
『聞こえているなら良い。そのまま聞け。』
智也はむくっと起き、それに続いて瀬山も起きた。
俺たち4人は十字架に注目し、聞いた。
『沙里奈と雪は、そこで待機。私と夕日で
迎えにいく。空と智也は赤の城の中に入れ。』
それを聞いて、驚いた。作戦が・・・
とかではなく、呼び名が。
さっきも呼んでいたが改めて聞くと
くすぐったい。
「今、雪って呼んでくれたね。」
「私も、沙里奈って!!」
「椿ちゃ〜〜〜〜んっ!」
『気色悪い。やめぬか。』
一軸の厳しい一喝で智也は少し落ち込んだ。
『理解したら、すぐ行動。』
ブチッ。
本当、勝手な奴だな。まあ、とりあえず
赤の城に入った。
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