PhantomU

□第六章 I hate it
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「・・・・凄いですねぇ。」
八雲真紀の弟。
八雲出は、感嘆の声をあげた。
驚くのも無理はなかった。
予想してた研究所の3倍は大きかった。
「これはこれは・・・・・。赤の城を横に倒した
感じですかね・・・・大き過ぎます・・・」
出は、通信機用の十字架のペンダントに話し
かけた。相手は、人使いの荒い自分の姉。
『そんなに大きいの?!以前は、人間界の
小学校レベルだったじゃない!!』
そうなのだ。
予想では、もっと小さかった。
更に言うと、姫様の千里眼の能力を使用して
まで調べた結果、そのレベルなのだ。
なのに。
数時間でここまで大きくなる建物。
一体なんなのだろうか。
『幻覚だったりする訳?』
「・・・・いや、違いますねぇ。しっかりと建物
ですよ。」
幻覚なら建物から微弱な電磁波がはね返らず
すぐに、分かるのだが。
これは、素晴らしく電磁波を感じるのだ。
「この中のどこかに花村雪が・・・ねぇ。」
砂漠の中から一粒の砂を見つけるより
難しく感じた。
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