Phantom

□第一章 始まりのホームルーム
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アンコウ先生は、俺の着席を確認した後すぐにHRの内容をべらべらと話し始めた。
「今日は明日のゴミ拾いについてのグループわけだ。」という内容だった。
正直、サボル気でいる。だが、先生は「長谷川空。」俺の名前を呼んだ。
「お前が2班のリーダーだ。」先生は俺の気持ちを分かっちゃくれなかった。
心の中でアンコウを恨む。
「ハイ。」と一応返事はしておく。リーダーになったのなら、適当に指示して俺はサボろう。
新たな計画を俺は立てていた。それでもお構いなしに、アンコウは名前を呼ぶ。
次々にグループのリーダーとメンバーを言ってった。
それでも、聞いていない生徒がいたのでプリントを配られた。
それには、リーダーとメンバーが記載されている。
俺のメンバーは・・・誰だ?
目で読んでいくと、背後から能天気な声が俺の名前を呼んだ。
「おー空!一緒か!やっぱ俺ら赤い糸で結ばれてるんじゃね?!」
智也か。幼馴染だから俺の気持ちはスミズミまで分かっているはずだ。
共にサボれる。
そう思っていたからか。女子の1人がビシッと手を上げた。
「はいっ!先生!男子2人の2班はサボルと思います!なので、監視役としてあたしも入ります!」なんだと!?えっと、苗字は・・・・花村。名前は・・・「うおっ!花村雪!ツンデレ炸裂だな♪」智也が叫んだ。本当に女好きだな。
こいつは女子の名前と住所はひととおり暗記している。一歩間違えれば変態にもなれる。
「雪1人だと危ないよ!!私も入るー!!!」
こいつは、瀬山・・・。
「カンフー少女!瀬山 沙里奈!うは!」
智也に呆れる。そして、その用件を飲んだ先生にも俺は呆れた。
でも俺の性格上、口は一切出さずにHRが終わった。
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