長編小説
□ライバル出現!?A
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――大学からの帰り道
「俺、今日龍んち寄ってくつもりなんだけど爽子も行かない?吉田もいると思うし。」
「うん!お母さんに聞いてみるね!」
――プルルル…プルルル…
「もしもし、お母さん?今日帰りちょっと遅くなるかも。
―――――えっと、風早くんと真田くんち寄ってから帰るね。
――――うん、わかってるよ。あとご飯も食べてくると思う。
――――うん、ありがとうお母さん。じゃあね。」
「どうだった?」
「いいけどあんまり遅くなりすぎないようにって☆あとお父さんにはうまく言っといてくれるって(笑)」
「うまくねぇ…」
実際どこまで認めてもらえてんのかな、俺……
「翔太くん?どうかした?」
「え?あぁ、いや、…なんでもないよ!」
「?」
「あれ!?爽子と風早じゃん!偶然だね!」
「あやねちゃん!!」
「2人とも今帰りなの?遅くない?」
今の時刻は7時過ぎ、確かに遅いと言えば遅い。
「今日は放課後にサークルの見学行ってたからね。
そーゆー矢野こそ今帰り?」
「まぁね☆☆」
「……楽しそうだな。あ、そうだ!俺たち今から龍んとこの店行くつもりだけど、矢野も行く?」
「そうなの?じゃあ行こっかな。」
こうして矢野も加わり、久しぶりにいつものメンバーが集まることになった。
「……風早、あんた爽パパとうまくいってないの?」
「!?ちょっ!!どっから聞いてんだよ!
……まぁなんてゆーかよく思われてないのは確かかも。話しててもなんかやたら張り合われてる気がするし…」
「そりゃ爽パパからしたらあんたは姫をさらう悪役だもんね(笑)」
「…………」
「で、実際どこまでいってんの!?」
「なっ!!!////」
「どうなの?」
「…………どこまでもいってねーよ!」
「ふーん、まぁ爽子相手だしね。
でもそんなんじゃいつ横取りされるかわかんないよ(笑)」
「………」
これから久々に5人で集まることに思いを馳せていた爽子には、この2人のやり取りはもちろん聞こえていない。
「そーだ!いいこと考えた!」
「………?矢野?なんか言った?」
「別に!あ!もう着くよ!」