短編小説

□独占欲
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爽子は本当にどんどんきれいになっていく……





高校1年の4月に出会って、2年の終わりから付き合い始めて今に至るわけだけれど、その変化っぷりには正直焦らされている。





例えば今とか…


「ねぇそこの君!!今年の新入生だよね!?うちのサークル入らない?君みたいな可愛い子は大歓迎だよ!!」

「えっ!?えええっ!?」



「…すみません、もう入るとこ決めてるんで結構です!!」

俺は眉間にしわを寄せた変な作り笑顔で爽子と勧誘してるやつの間に割り込み、爽子の手を取ってその場を離れる。


「…全く。ほんと油断も隙もない。」

「しょ、翔太くん…さっきはありがとう…」

「え?あ、いや全然いいよ!」

――というか俺が単に嫌だっただけだなんだけど(苦笑)


――いくら今の時期サークルの勧誘が活発だからってちょっと多すぎる気がする。

しかも爽子は頼まれるのに弱いから尚更気が気でない。



「ねぇ?さっきもう入るとこ決まってるって言ってたけど、どこに決めたの?」

「あぁ、うんまぁ〜」

実際は勢いで言った訳だから答えられるはずもなく曖昧に濁す。



「…ほんとは助けるために言ってくれたんだよね?
ありがとう。」


「う……/////」

自覚してくれよ……、そんな笑顔見せるのは俺の前だけにして。





あ〜俺ってほんと独占欲強いみたい。



お付き合いありがとうございました!
若干ヘタレ気味の風早です。




'08.11.16加筆修正


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