00 短編

□13話 メメントモリ攻略戦
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メメントモリの破壊ミッション
この作戦にはケルディムの正確な射撃力が必要となる
兄さんのような……
俺が兄さんのようになれるわけがない
昔から何をやっても兄さんには叶わなかった
しかし、俺が成功しなければ……
「……どうした」
「……刹那」
1人で悩んでいると珍しく刹那から声をかけてきた
「大丈夫なのかよ。1人で囮なんて」
「問題ない」
「問題ないって……アロウズのモビルスーツが何十体といるんだぞ!!」
メメントモリをそう簡単に落とさせたくないだろう
そしてCBが破壊に来ることを予測しているはずだ
「……お前は何を恐れている?」
「っつ!!」
「……お前の射撃は確実に上達してきている」
「……せつ、な」
慰めてくれているんだろうか
不器用なコイツがこんなことを言うなんて……珍しいんだろうな
「ニール・ディランディを意識することはない。お前はライル・ディランディだ。今のお前ならできる」
「刹那……でも、もし失敗したら……せ、せつな!?」
おもむろに俺を引っ張ってきたと思ったら刹那に抱き締められた
「大丈夫だ、落ち着け」
落ち着けって……こんな状態で落ち着けるわけないだろ
でも、刹那がこんなことするのって……
「……昔、ニールがしてくれた」
ですよねー
やっぱり兄さんの影響か
「お前はロックオン・ストラトスだ」
「刹那……」
「敵部隊俺が引きつけておく。お前はメメントモリの破壊だけに集中しろ」
「……ちゃんと成功したらご褒美くれるか?」
「ご褒美?」
「そ、ご褒美」
「……そういうところは兄に似ていないな」
「よく言われてた」
兄さんは昔から兄貴肌だったからな
「で、何がいいんだ?」
「くれるのか?」
「俺ができる範囲でならな」
「じゃあ、刹那からのキスが欲しい」
「はぁ?」
「キスだよキスーいいだろ?それくらい」
「……ニール以外にはしない」
「あー……」
やっぱり兄さんは特別か
「……だが、頬でいいならしてやってもいい」
「本当か!?」
「ああ……」
「約束だからな!!」
「わかった」
「それじゃ、刹那が無事に帰ってこれるように……おまじない」
そっと刹那のおでこにキスを落とす
「……俺からしてやるんじゃなかったのか?」
「これはおまじない」
「……お前の兄もよくやったな」
「あーやっぱり?」
「俺のことより自分のことに集中していろ。トレミーは……お前は俺が必ず守ってやる」
「おっとこまえだねー惚れそうだ」
ってか惚れてるけどな
「無駄口たたくな」
「へいへい。手厳しーな」

兄さんが惚れたのもわかる気がする





ロックオン・ストラトス


「その名の通り狙い撃ちぜ」





なぁ、ミッションは成功だぜ?



ご褒美、まだかよ



なんで



「刹那からの連絡は!?」
「ありません!!」



どうして……



「スメラギ・李・ノリエガ、俺が探しに行きます」
「ティエリア、気持ちはわかるけど落ち着いて。単独で出動して敵部隊にみつかったらどうするの!?」





お前は帰ってこないんだよ!!



END
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