00 短編

□Happy birthday2.27
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「アレルヤ」
「なんだい、刹那?」
「その……誕生日、おめでとう」
恥ずかしいのか僕から目を反らしながら祝いの言葉を述べてくれる刹那
可愛いよ!!
「これ、プレゼント」
「ありがとう、刹那。嬉しいよ」
「ん……あと、ハレルヤにも……ハレルヤの本当の誕生日わからないから……」
「ガキが気ー使ってんじゃねーよ」
嬉しいくせに
素直じゃないね、ハレルヤは
“黙れ、アレルヤ!!”
「刹那、開けてもいいかい?」
「ああ」
何かなー
刹那が選んでくれたんならなんでも嬉しい
はずだったのに
「…………え?」
プレゼントの中身を確認した瞬間僕の思考は止まってしまい……
「……俺も開けるぜー…………は?」
ハレルヤも止まった
「せ、刹那。これはいったい……」
「???写真立てだが?」
「そんなの見りゃわかる!!俺らが言いてーのはこの写真だ」
「?写真立てだけだと寂しいだろうと店のものがプリントアウトしてくれた」
……店の人が善意でしてくれたのはわかるよ
わかるけど
なんでよりによってこの写真!?
「なんで刹那とロックオンの写真なんだよ!!」
しかも、何!?
この密着感は!?
なんでロックオンが僕の刹那を後ろから抱きしめてたり、あまつさえ膝抱っこしてるわけ!?
「俺の端末機にはこれくらいしか写真がなかったんだ。クルーみんなで撮った写真はアレルヤも持ってるだろ?」
持ってるけどさ
「刹那、写真嫌いじゃなかったっけ?」
「あいつがハロを使ってる勝手に撮るんだ。離れていて寂しいときはこれを見れるようにって」
なーに抜かしてんのかなー、ロックオンは
「アレルヤ」
「ん?」
「ケーキ、買ってきたから……一緒に食べよ?」
そう上目遣いで聞いてくる刹那
ああ、本当に可愛いよ
だからね……
「うん、一緒に食べようね?だからちょっと待っててね。ロックオンに用があったから」
「ああ、待ってる」
可愛い
ねぇ、ハレルヤ
“ああ”
「ロックオンに見せつけてやろうぜ」
顔にかかっている前髪を後ろに書き上げる
「本物の超兵ってやつをな!!」



その後しばらくの間ロックオンを見かけた人はいない
「ロックオンの誕生日プレゼントも用意していたのに……どこ行ったんだ」



END
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