００ 短編
□12話 空で待ってる
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《ティエリア・アーデの場合》
アレルヤ、もといハレルヤがライル・ディランディをいびりだしたので俺は刹那を医務室に連れてきた
「痛むか？」
「……少しは」
湿布を貼った上から頬を包むように手を触れた
「ありがとう」
「どういたしまして。他はどこか痛いところはないか？」
「別に大丈夫だ」
「本当か？」
「ああ。心配性だな」
ニール・ディランディには負けるがな
「それより、あまりいびるな」
「……フン」
「そんなに気に入らないのか？」
「当たり前だ」
「……何が気に入らない？ニールとライルは違うんだ。ライルにニールを求めることは間違っている」
「そんなことわかっている」
珍しく苦笑いを浮かべている刹那
姿は似ていても違う人間だ
違うに決まっている
気に入らないのは別にライル・ディランディだけじゃない
刹那を傷つけるモノ全てが気に入らないんだ
その中でも奴は気に入らない
刹那に振り向いてもらえないから苛める
まるで子供じゃないか
しかも、ニール・ディランディをネタにするから質が悪い
どれだけ刹那が傷ついているのかわかりもしないくせに
「そもそも俺を殴ったのはあいつじゃない」
「……何？じゃあ誰だ」
「………………」
「刹那」
「………………」
ライル・ディランディじゃないとすると……
ライル・ディランディの次にブラックリストに載せている
「沙慈・クロスロードか？」
微かに刹那に反応があった
「万死に値するっ!!」
「だ、だから俺が悪かったんだ!!そんなことよりライル・ディランディをどうにかしてやれ!!」
部屋からでていこうとする俺を刹那は必死にとめていた
「あっ、ティエリア。ロックオンの遺体どうする？」
「い、遺体ってなんだアレルヤ!!」
「アレルヤ・ハプティズム。我々はどうやら目標を間違えたようだ」
「なんだって!?じゃあ可愛い刹那を傷物にしたのはいったい……」
「沙慈・クロスロードだ」
「……へーあのガキがか。奴もギッチョンギッチョンにしてやんよ!!」
「ハ、ハレルヤ!!待ってくれ!!」
「止めても無駄だぜー」
「一般人に手を挙げるなーーー!!」
「Ｄ05に移行する」
「おぅ!!」
「まさか君とフォーメーションを使う日が来ようとは思ってもみなかった」
「俺もだ」
「フォーメーションを使う状況ではないだろ!!」
「失敗は許されないぞ」
「わーてるよ!!」
「人の話しを聞け!!」
→オマケ