00 短編

□Merry Christmas
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〜回想〜



「刹那ー!!今からツリー飾るの。手伝って」
「……クリスティナ・シエラ。ツリーとはなんだ?」
「クリスマスツリーよ」
「クリスマス、ツリー?」
「もしかして刹那、クリスマス知らない?」
「……ああ」
俺は本当に何も知らないんだな
「落ち込むことないって」
「ロックオン」
いつの間にかロックオンが俺の後ろに立っていた
「……触るな」
しかも頭を撫でてくる
「クリスマスってのはなキリストの誕生日を祝う日だ。今日は前日だからクリスマスイブ」
「キリスト?」
「んーまぁ、簡単に言うと神だな」
「……神、なんて……いない。俺は祝わない」
「こらこら。そんなこと言うなって」
「そうそう。それにクリスマスはサンタさんだって来るのよ」
「サンタ?」
「クリスマスの日に子供にプレゼントを届ける爺さんのことだ。赤い服着てトナカイが引くソリに乗って世界中の子供にプレゼントを届けるんだ」
「世界中の、子供……俺のところには来たことがない」
罪があるからだろうな
実の両親を殺しKPSAに所属していたのだから
「んじゃ、今年からは来るんじゃないか」
「……俺なんかの元に来るわけがない」
「そう決めつけんなって。14年来れなかった分のプレゼント届けてくれるさ」
「そうよ。だから今日はいい子で早く寝るのよ」
「何故早く寝なきゃならないんだ」
「サンタってのは子供が寝てるときに来るんだよ」
「……不法侵入者か?」
「違うって」
「不法侵入者は駆逐する」
「いいから大人しく寝ろって!!」
別に俺には関係ない
いつも通りに寝るだけだ



「こら、刹那。やっぱりここにいたか」
エクシアのコクピットにいるとロックオンが顔を出した
帰っていたのか
朝クリスマスの話をしてすぐにどこかに出かけていたようだったが
「出かけていたんじゃないのか?」
「ああ。ちょっと買い物あってな。さっき帰ってきた。それより朝言っただろ。今日は早く寝ろって」
「関係ない」
「このきかん坊が」
「ちょっ、離せ!!」
軽々と持ち上げられてしまいコクピットの中から連れ出される
「何をする」
「サンタが来るようにきかん坊を寝かしつけようと思ってな」
「だから、俺には関係ないと言っている!!」
「いいからいいから」
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