00 短編

□相互記念@
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「……何をしている、ロックオン・ストラトス」
「ゲッ…ティエリア。アレルヤ」
せっかくの刹那との甘い時間を邪魔してきたのはマイスターの2人
体を震わせながら青筋をたてていらっしゃるティエリアに困ったように苦笑いしているアレルヤ
「貴様は病人にも手を出すのか!!」
「ティエ、リア。俺が頼んだんだ……腹を温めればいいと、ライルが教えてくれたから」
「刹那、無理して話さなくていい。お前は寝ていろ」
刹那ににっこり笑いかけたティエリアはキッと俺を睨みつける
なんだ、この違いは
「貴様はいつまでそこにいるつもりだ!!さっさと出ろ!!」
「ヘィヘィ」
名残惜しいがこれ以上騒がれるのもたまったもんじゃないので一旦刹那のベッドから出る
「だいたいあなた達兄弟は……」
なんでそこで兄さんの分の説教も受けなきゃねーんだよ
でも、ここで口出ししたら説教の時間が延びるだけだと経験上学んだので黙っている
「刹那、薬持ってきたよ」
「アレルヤ、ありがとう」
「でもその前にお腹に何か入れておこうね?空腹で薬飲んでも逆にお腹によくない」
「ん……」
俺が説教されてる一方でアレルヤが刹那の看病をしている
くそー、それは本来は俺の役目なんだぞ
「りんご切ってきたからちょっとでも食べてね?ほら、うさぎさんだよー」
……空気読めよ
病人に、ましてや刹那にうさぎりんごを渡したところで喜ぶかよ
「はい、あーん」
「ん……」
アレルヤが口元にりんごを持っていくと刹那は口を開ける
俺だって恥ずかしがられてめったにできないんだぞ!!
アレルヤ羨ましいすぎるぜ!!
「聞いているのか、ロックオン・ストラトス!!」
「もういいの、刹那?」
「ああ……残してすまない」
「いいよ、気にしないで。じゃあ薬飲もうね」
「ああ」
アレルヤに支えられながら薬を流し込む刹那
俺なら口移しで飲ませてやったのに!!
「……俺を無視するなんていい度胸だな、ロックオン・ストラトス。万死に値する!!」
「あっ……」
ヤバ……ティエリアが般若に見えるぞ
「薬には睡眠導入効果も入ってるから直ぐに眠れるよ」
「…………」
アレルヤが言うように刹那はまばたきを繰り返しているので寝るのも時間の問題だろう
「僕はあっちのフォローに行くから」
刹那の髪を撫でてアレルヤが立ち上がる
スースーと吐息をたてて眠っている刹那は普段よりも子供らしい
可愛すぎるだろ!!
「アレルヤ、悪いな」
こちらの般若様(ティエリア)をどうにかしてくれ
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