復活 長編

□ドン・ボンゴレ
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「早くボスを出せ!!じゃねーと本当にこのガキ殺すぞ」
俺達が外に出ると男が一般人の子供を人質に(首にナイフを押しつけている)喚き散らしていた
部下達も人質がいるため迂闊に動けないでいる
「俺のこと呼んでるじゃん。どっちみち来なきゃダメだったでしょ?」
「…………」
リボーンに笑いかけると難しい顔して黙っていた
「負傷したっていう人達は?」
「ボス!!」
「シャマルの所に運びました」
近くにいた部下に聞くと教えてくれた
シャマルはボンゴレ専門の医師だけど女性と俺しか見ないと言い張っていた
今は俺のお願いで嫌々ながらも重傷な患者は見るようになったんだけどそのシャマルが見てくれるってことは……
「容態は?」
「重傷ではありますが命には別状ないそうです」
「そっか…よかった…」
それを聞いてようやく安心して一息つけた
「さて…あっちの人はどうしようか」
「「「「「…………」」」」」
笑ってはいるけど今俺かなり怒っているってことは5人には伝わっているみたいだ
「やっと出てきたか。守られているだけのお姫様?」
「こんにちは。なんの用ですか?」
「復讐だ。お前が同盟を断ってくれたおかげで俺のファミリーはガタガタだ」
「なんで綱吉のせいになるのさ」
「勝手に十代目のせいにしてんじゃねーよ」
「自業自得だろ?薬に手出してたんなら尚更」
「う、うるせー!!わかってんのか!?こっちには人質がいるんだからな!!」
「恭弥、隼人、武あまり刺激しないで。子供がいるんだから」
「……綱吉くん、僕があの子供に乗り移りますか?」
骸が小声で俺に尋ねてきた
「……俺が決着つけるから手は出さなくていい」
「「「「「…………」」」」」
「その子は関係ないでしょ?離してあげてくれませんか?」
「だったらお前がこっち来い」
「……ずいぶんとこの前よりも態度が大きくなりましたね」
「ツナ、お前も相当刺激してるぞ」
リボーンがボソッと呟く
「来ましたよ?その子を離してくれませんか?」
男の正面に立った
「いいだろう」
男は子供を離すと同時に俺を捕まえ首にナイフを押しつけてきた
「汚い手で僕の綱吉に触るな」
「本当ですよ。僕の綱吉くんに」
「「…………」」
「そこ、にらみ合ってるな」
恭弥も骸も緊張感ないね
「お前の事調べさせてもらったぜ」
「そうですか。何か面白いことでも見つけたんですか?」
「ああ。とっても興味深いことをな」
男は意味ありげな笑みを浮かべている
「お前昔ダメダメだったんだってな?勉強も運動も、何をやらしてもダメダメでそんな奴が今ボスをしている」
「だから、何?」
「お前のとこの幹部の5人は確かに強い。それは認める。でもお前は本当に強いのか?殺しは部下しかやっていないみたいだが、それは何故だ?お前が弱いからじゃねーのか?」
周りの部下がざわめき始めた
外に出ての仕事は幹部である守護者達やその部下達で俺は基本アジトに残っている
俺がでるときは必ず恭弥、骸、隼人、武、リボーンだけを連れて行く
だから彼らは俺が戦場に出るのを直接見たことがない
「最強だって言われてるみたいだが本当は幹部達の働きじゃねーのか?」
「おもしろい推測ですね」
「推測だけど事実だろ?お前の噂の中で事実なのは女みたいに綺麗だってことぐらいだろ。有名だぜ?マフィアのボスの中で1、2位を争う美人だって。お前とプリーモ・ジョット」
「そうですね。ジョットさんは美人さんですよ」
「お前が同盟を断ったりなんかしなかったら殺したりしないで連れて帰るんだけどな」
男はいやらしく笑って俺の肌を撫でてきた
「……咬み殺す」
「抑えろ雲雀……今お前があいつを殺したら、どうなるかわかるだろ」
「……」
よかった、リボーンが恭弥を止めてくれて
恭弥が動いちゃったらややこしいことになっちゃう
「そんなの俺の方からお断りします。言いたいことはそれだけですか?言い残したことないですか?今ならまだ聞きますよ」
「ねーよ。それにそれ言うのは俺の方……」
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