ピザはいかがですか〜

□時渡り
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「…あんた、ダレ?」

「……………;;」





えっと…これは一体どういうことでしょうか?


今、私の目の前で不審者でも見ているような視線を向けてくるこの小さな子供は……


………何故だか私と同い年であるはずの思い人に、そっくりなのです……;;






*時渡り*





お、落ち着いて…落ち着くのよ私。

まずこんなことはありえないんだから。



いくら目つきが悪くても瞳が金色だとしても、黒髪短髪で前髪が変に爆発していようとも、

このどう見ても年齢5歳程度の子供が自分のよく知るアイツのわけがない。


例えその頭にお馴染みの帽子とゴーグルが装備されていたって、その片手にビリヤードのキューが握られていたって、

私は断じて認めない。

絶対に絶対に、認めない。


この、推定五歳ほどの幼子が、私と同い年である【ゴールド】だなんて―――あるはずがない!!




「…あなた名前は!?」

「は?」

「ゴールド、なんて名じゃないわよね!??」

「な…「違うわよね?うん、そうそう。ゴールドじゃないゴールドじゃない。いくら似てるからってこの子がゴールドなわけないわよね!やだ私ったら取り乱したばかりかこんな面白くも何ともない早とちり…」…何で知ってんの?」

「……え?」

「だから、何でおれの名前知ってんの。あんた。」



一抹の儚い願いも空しく、怪しげにこちらを窺っている幼子の名前は【ゴールド】だった…。
 

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