こげこげ生地

□気づいていますか?
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ねえ、キミは 気づいていますか?










僕はキミに 救われているんだよ?












―気づいていますか―?























「…何考えてるんだよ、輝一?」



いつの間にか、思い耽っていたらしい。


二人きりの時間。


反応を返さなかったことに拗ねて、拓也は明らかに不機嫌そうな顔をした。


それでさえも、、、




――愛おしいと思ってしまう………





今まで誰にも抱かなかった感情。


拓也は、いろんなことを俺に教えてくれた。

大切なことを気づかせてくれた。


だから惹かれたのかもしれない。






「拓也……」



後ろから拓也を抱きすくめる。


僅かに体を強ばらせたものの、大した抵抗も無かったのでそれに機嫌を良くし、更に力を込めた。




「…何だよ…」



表情はまだムスッとしていて、でも俺の言葉にはちゃんと応えてくれて……


…溢れんばかりに込み上げてくる想い…

けれど、一番に伝えたい言葉は………








「ありがとう…」























気づいてますか?











僕はキミに、とても感謝しているんだよ?













心の奥で息づいている冷たい闇を、暖かな炎で包み込んでくれるキミに……――












気づいてますか?














キミを想う、僕の気持ち………

















気づいてくれますか??


























「……とっくに気づいてるよ…ていうかオレの気持ちにも気づけ!!鈍感こーいち!!///」





〜END…?〜



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