メロン生地
□策略
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「うわぁぁああん!グリーンさーん!!」(泣)
バターン!
扉が壊れるのではないかと思えるくらい 勢い良く部屋に入って来たのは、このトキワジムのジムリーダー・グリーンの弟子(?)にして後輩(?)、おまけに ライバル兼親友のレッドの恋人であるイエローだった。
イエローは目尻に溢れんばかりの涙をため、時々 嗚咽を漏らしていた。
「どうした、イエロー。何があった?」
読んでいた本を閉じ、ただならぬ様子のイエローに問いかける。
「れっ、レッドさんが……っ」
「レッド?レッドに何かあったのか?!」
グリーンの問いにフルフルと首を横に振り 否定を示すイエロー。
一応胸を撫で下ろすも、疑問が湧き上がったくる。
レッドがどうしたと云うのだろう………
話の続きを促すと、やや間があってから静かに語りだした。
「レッドさんが…レッドさんが……っもう‥ボク、のこと、す、、好きじゃないって‥っ‥‥!!」
「なっ!!?」
しゃくりあげながら発せられた言葉にグリーンは酷く驚いた。
あのレッドがイエローを嫌いになっただと!?
そんなこと有り得るはずがない!!
そう言い切れる程に、傍目から見てもレッドはイエローにベタ惚れだったからだ。
「…本当にあいつが言ったのか?」
「……はい…」
少しばかりだが落ち着きを取り戻したイエローは、数分前の会話を思い出しながらグリーンに話した。。。
***
「イエロー!」
釣りから家に帰る途中、聞き慣れた声に呼び止められた。
振り返るとそこには いつもとどこか違う雰囲気を纏ったレッドが佇んでいた。
そのあまりの真剣な表情にイエローも自然と体が強張るのを感じてしまった。
「どうかしたんですかレッドさん!」
「話があるんだ。とても大事な…」
普段より幾分 低い音。
イエローは思わず息を呑んで続きを待った。
次の瞬間、レッドの口から紡がれた言葉は思いもよらぬ 衝撃的なものであった。
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