メロン生地
□策略
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「オレ…イエローの事、嫌いになった」
「えっ……?」
嫌い…?
誰が、、誰を、、、?
----レッドさんが、、ボク を、、、??
「…い、いやだなレッドさん、、そんな冗談やめてくださいよ…」
言いつつも直感とでも言うべきか…イエローは引きつったような無理をした笑顔を取り繕っていた。
…そう、自分の直感が告げている……
続く言葉を聞けば後悔する、と------
だがそれはもう遅かった。
「冗談?…オレが冗談でこんな事言うとでも思うの?イエローは……」
やめて…聞きたくない…っ
思っても体は全然動いてくれなくて……
何か紡ごうとしても声を出すことすら困難であって………
「別れよう」
−ガタガタと、震えだけが止まらなかった。
***
話し終えたとき、イエローはレッドの言葉を思い出して涙を零した。
グリーンはずっと黙って話を聞いていたが、何を思ったか目を閉じ、しばらくして瞼を上げイエローを見据えた。
「…それはいつの話だ?」
「〜っ…、ついさっきです……」
迫り上げてくる嗚咽を止め、イエローは答える。
それを聞いて、グリーンはふぅとため息をつくと怒りと呆れが混ざった変な表情をした。
「イエロー…それはレッドじゃないぞ」
「え…?どう、云うことですか?」
「お前が先程会ったというレッドは偽物だ」
「え…?……?…………ええぇえぇぇえええっっ!!?」
きっちりトンボの残す点三つ。
トキワジムに本日二度目のイエローの大声が響いた。
え?え?えぇ!?
混乱・困惑しているイエローを余所に、グリーンは部屋にあるパソコンの前まで足を運びその電源を入れる。
「ど、どうことなんですかっグリーンさん!!偽物って!?」
「今から、それを確かめる」
今までのはグリーンの予想。
だが、それは確信を帯びていた。
パソコンの画面電話機能。
それを使って、とある人物への連絡を試みる。
グリーンの一連の動作をイエローは黙って見つめていて…静かな部屋の中を電話の発信音が包んだ。
……まだ出ない……
………まだ出ない………
…………まだ、出ない…………
………………−−−−−…
……………………プツッ…
「!!!」
発信音が途切れる……
…切れたのではない……
やっと相手に繋がったのだ。
画面の向こう側に現れたのは……−−−