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<鈍感王と奥手さんと傍観者>



「あのっ、…レッドさん!」

「どうした、イエロー?」

「あ…あのっ!」

「うん?」

「あの……その……」

「イエロー?どこか調子でも悪いのか…?」

「いえっ違います大丈夫です!!」

「そうか?ならいいんだけど」

「そうじゃなくて、僕はっ」

「ん?」


「僕は、レッドさんが…レッドさんのこと、が…!」


「オレが…?」

「れ、っどさんの、ことが…す、」

「す?」

「す、す…す……ぅ……」

「すすう?」

「す……ぃ……あう…、あの、えっと……何でもないですごめんなさいっ!!」



「――…ってことが最近続いてるんだけど…イエローどうしたんだろうな?やっぱどこか良くないのかな…」

「先輩……オレ、イエローさんが不憫に思えてきたっス…」

「へ?」


己の尊敬する対象であるレッド先輩が色恋沙汰に鈍いとは聞いていた。

しかしそこまで鈍感だとは思わなかった。告白されかけていることにすら気付かないだなんて。

でもってイエローさん、どんだけ奥手なんだよ。


首を傾げて疑問府を飛ばすレッドを一瞥して、ゴールドはわざとらしくため息をついた。





終。
 


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