戯言語

□鏡の中で
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次の日。

「おーい!!!いぃぃぃーたぁん!」
「……。」
うんざりとしながら家の中から出ると、零崎がこれまた噴出しそうになるぐらいの格好をして立っていた。
「どう?いーたん♪
 俺、女装似合うだろ?」
また、笑う。
零崎がしていた格好と言うのがこれまた恥ずかしいことで・・・。
ピンクの肩が見える長袖に、かなり裾の短いスカート。
髪はおろしている。
ついでに、靴は赤色のパンプス。

「帰れ」

一瞬、むっと頬を膨らして舌を出した。そして、その次にはいつもの明るい笑顔になってこういってきた。

「いーたん、デートしようぜ!デート!!!俺みたいな可愛いこと一緒にいたら皆の注目だぜ?」

と。絶句、あいつには羞恥心と言うものがないのか?
自問自答を続けていると、すぐ横に零崎が来ていた。
「いーたん、行こっ?」

わぁぁぁぁぁ・・・。キャラまで変えたよこの、男・・・。

      *
場所は打って変わって、ショッピングセンターの並ぶ路。
「いーたん。あそこ行かない?」
「・・・・・・。零崎、その言い方止めてくれないか?気持ち悪い。」
「あ、やめていいの?俺が男ってばれるぜ?」
「もうばれてるだろうよ。」
零崎は「かはは、そうかなぁ?」と笑って少し先まで一人で歩いていく。
「いーたん!!!だ〜い好き!」
・・・。おまえ消えろ!!!
なんて言えずに返す言葉は勿論。

「僕もだよ」

周りから見たら、バカップルなんだろうな・・・。
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