story
□特別な存在
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奥底から来る鈍い痛みを感じながら ゾロは目覚めた。
(ここは…どこだ…?)
身体が鉛の様に重く、ひどく気怠い。
「ゾロ、気が付いたか?」
まだ霞む視界の中 金色の頭が覗き込んできた。
コック‥‥
(ああ… 俺ァ今ベッドに寝かされているのか…)
徐々に意識がはっきりしてくる。
(そうか… 俺ァ 死ななかったのか…
そして テメェも無事だったんだな)
「水 飲むか?」
身体を起こそうとしたら 全身に痛みが走り
「クッ‥!」と小さく呻き声が上がる。
すかさず差し延べられた手を借り ゆっくりと起き上がった。
「ヒデェ様だな」
コックは苦笑いし 離れて行った。
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