中央編E
□中央編 シン系マフィアに拉致られた!
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そういうと、エドワードは、
「じゃあね☆」
と、現れた青い軍服を着た男――アルフォンスの手を取った。その周りに、ざっと現れた、アンダーソン兄弟、マリアン、ユン。
シン系マフィアたちは、なにもいえないまま、呆然としている。
「司令官を取りかえすために、我々はやってきた。だが、おまえらに、交戦の意志があるなら、お相手しよう」
アンダーソン弟の言葉に、
「――っ!」
蒼ざめたシン系マフィアは、呆然と動けぬまま、青い軍服に手を引かれた人間を見送った。
☆
「なに、それ。カワイイ!」
アジトらしき場所から連れ出した瞬間、アルフォンスがエドワードの正面に立って言うので、アンダーソン兄弟とユンはあきれていた。
「なんか、拉致された後すぐ着替えさせられてさ。しかも、誰と間違えられたと思う?マーカーだぜ、マーカー!」
「うん、それは聞いたよ」
アルフォンスが苦笑したので、エドワードが視線を向けると、黒塗りの車の近くに立っていた、マーカーとルイ。
「クス。まさか、オレと間違えられるなんて、災難でしたね」
「おまえ、知ってて、ソノラのあの場所に立たせただろ!?」
「どうでしょうね」
ソノラの閉店間近に寄ったエドワード。呑んだ後、片づけをして、裏から帰るというマーカーを待つために、看板前に居た。マーカーの指定だった。その間に拉致されたのだ。
「でも、シン系マフィアの情報は、貴方の弟にちゃんと渡しましたよ」
「ったりめぇだ」
つん、とそっぽをむいたエドワードは、軍の車両に乗り込んだ。
「これから、シン系テロリストもキますからね。その情報も、欲しいでしょう?」
「……その情報は、貰う。でも、しばらくタダで貰うからな」
くす、と笑ったマーカーは、ルイと共に、黒塗りの車に乗り込んだので、エドワードの乗る軍の車両は出発した。
「このまま、帰る用意がありますが、将軍」
「つーかなんで、大総統府管轄のおまえが来た?」
「兄さんが拉致されたってきいて、黙って待ってられるとでも思うの?」
「おまえ、大総統ほっといてさぁ…」
「時間外だから、大丈夫。ちなみにそのステキ衣装も僕が脱がす!」
「コウフンして、運転誤るなよ」
「事故ったら、遅くなるじゃん!絶対、無事故で家につく!そして、ソッコーでベッドに行くから!!」
「お好きにどーぞ」
そんな言葉に、グンと加速したのは、車だけではなかった。
…そして、宣言通りだったが、脱がされたのは、チャイナ服という名のそれが、白濁したソレに塗れた後だったという。
おわり☆
ときどき、チャイニーズな兄さんが見たくなります。病的に。