中央編E
□中央編 やってやろうじゃん
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そんな時、ピ、と笛がなり、
「大総統府の勝ち!」
と、審判の声がした。
「げっ、二敗じゃん!!」
その後、司令部が二勝し、五戦目にアンダーソン弟と大総統府チームとの戦いがあり、アンダーソン弟の、圧勝に、エドワードは、嬉しそうだ。
にやにやしながら、
「さすが、エフィー」
帰ってきたアンダーソン弟の拳と自分の拳をぶつける。
「ありがとうございます。得意ではないんですけど」
そういいつつ、顔色一つかえず、勝利したのは流石かもしれない。
その後すぐに、司令部チームがまけ、三勝三敗。そして七戦目で、エネルとアンダーソン兄の戦いが始まった。
「ま、相手は伍長なんで、ヨロシク、大佐」
「伍長であろうと、負けるわけにはいかないんです」
二人は向き合って、構える。
「エネルのやつ、大丈夫か?まだトレーニング中だろ」
確かに、リハビリは必要ないといしても、まだ筋力的なトレーニングは必要だ。
「まだ、筋肉は元に戻ってはいないでしょうね」
ユンの言葉に、
「ハーク!エネルに怪我させんなよ!」
そんなエドワードの声が聞こえたが、
「そんな余裕ありませんよ!」と、返事が聞こえた。
「あいつ、返事する余裕あるんだな」
エネルからの攻撃を、腕でかわしながらの返事だったからだ。急所を狙ってくるので、それをさけ、防御するのに精いっぱいだ。
「ジョリーがんばって〜」
そんな声が二人に聞こえて、思わずエネルがそちらに目をやった瞬間、アンダーソン兄の蹴りが頭部に来たので、体を引いてそれを避け、さらに距離を取るために、バック転していた。
「って、リーン!?」
アルフォンスの横に、エイジが立ち、さらにソルを抱っこしながら、ソルの手をもって振っている。
「なんだよ、あいつ部外者だろ」
そういいつつ、試合の途中だったので、エネルは、目の前のアンダーソンの腹に拳をいれるつもりだが、それをさけられ、反対に自分の腹に蹴りが来たので、それをさけるために、膝を地面につけた。
「うおっ、あぶね」
そして、間髪いれず、攻撃がきそうだったので、エネルは足で、アンダーソンの足を払って、体を傾け、背中を地面につけ、抑えつけた。
ピ。
「大総統府チームの勝ち!」
「うっし!」
エネルがアンダーソン兄に手を貸して、立ちあがる。
「そりゃ、家族が応援したら、負けられませんよね〜」
そうアンダーソン兄が笑うと、
「いや、マジビックリしただけ」
そういうと、エネルは、アルフォンスとエイジの傍へよった。
「なんで、おまえが来てるんだよ」
「エルリック大佐に、国家錬金術師の研究の一環として、いれて頂きました」
しれっとそういうエイジだったが、敵である中央司令部から、
「ずるいぞー!エイジー!アルー!」
と、エドワードの声が聞こえた。
それを無視するかのように、八戦目が行われ、四勝四敗、ということになった。
「いい勝負ですね」
アンダーソン兄の言葉に、
「次はユンだったか」
「はい」
「引き分けは、オレはゆるさんからな。ここは、勝ちしかない。なんなら、アリッサ呼んでこようか」
と、冗談を言われて、
「や、やめてください…」
と、ユンが蒼ざめた。
「義兄の視線が怖いか」
けらけらと笑われて、ユンは、苦笑する。
「いい感じに力を抜いていただき、ありがとうございます」
そう、気負うわけでもなく、大総統府チームの一人の前に立った。
「ユンってさぁ、銃はソコソコうまいし、いろいろ平均的なイメージあるんだけど、こういうの強いのかな」