未来軍部11
□四月から未来軍部は過去軍部になります!
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軒下で、寝転がって手には杯をもっている男。おそらく、杯の中には酒。のんきに、それをすすっていた。
「花見くらいさせろや」
「テメーが、そういったから、わざわざ盲(めしい)ジジのとこまで行ったんだ!そこで、この重い着物の所為でコケて…!」
「花なら、そこで見えるじゃねーかよ」
「てめぇ〜…!良い根性してんじゃん!呪い殺してやる!」
エドが両手をたたくと、ふぁさり、と翼を羽ばたかせ、現れでたのは。
「ぎゃああ!式神!」
鳥のような姿をしているのだが、ぎゃしゃ〜と鳥に似合わぬくらい鋭いキバを見せた。
杯をひっくり返して、逃げて行ったエネルに、アルとエイジはあきれた溜息をつく。
「…ただの、幻覚ですけどね」
「いいんじゃないですかね。…でも、綺麗に花が咲きましたね」
アルとエイジが、庭に咲いた桜の花を見つめた。ふわり、と花の香りが漂う。はらり、と少量の花弁が舞った。
「こうも美しいと、一曲、吹きたくなります」
アルが懐から、横笛を取り出す。そして、そっと、唇をそれにつけた。
その澄んだ音色に、桜がちらちらと舞う。
凛とした響きと、エネルの「ぎゃああ!」という叫び。
きらびやかな重ねを泥まみれにして追いかける、まるで鬼のように美しい人。
「はは…」
エイジは、笛の名手である、アルの笛を、ゆっくりと聞いてみたいと、思った。
その話はは、いずれまた、お話しましょう…
平安京に百鬼夜行横行し、
一人の金人、現れる
姿はまるで童子のよう。
その童子、都の闇を払う――
おわり☆
参考文献あり☆
つぶやきでつぶやいていた、平安パラレルはコレじゃないです(^_^;)