未来軍部11

□銘と命
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 バスタブの中で、さぁぁ、とシャワーを頭からかぶるエドワードの姿を、背後で見つめるアルフォンス。つややかに光る、金の髪が背中を流れる。
 お湯は、背中の傷痕を舐めるように落ちて行く。
 それに誘導されるように、アルフォンスの指先も、背中をたどり、舌でなめとった。
「っ!」
「一緒に入っておきながら、ビクビクするのは、誘われてると思っちゃうよ」
 恨めしそうに睨みつけたが、目元に朱が入った視線では、そうそう鋭くはならず、甘いばかりだ。
 反転して、アルフォンスと向き合うと、ちう、と首筋に唇を寄せられた。
「ふふ、最初は、唇だと思った?」
「…べつにっ」
 強がってみたが、それは肯定を表している。
「兄さんの体が、欲しがってるよ。――ボクを」
 甘い声が、耳朶に広がる。
「……」
「ふふ、否定しないの?」
「できるわけないだろ」
 唇を尖らせて、エドワードがアルフォンスに両腕でしがみついた。
「だって、否定できない――」
 どちらが高揚しているのかわからないが、自分のほうが温度は高めだと、アルフォンスは思った。沸騰したように、心臓が鳴りだす。
「もう、兄さん、ずるいよね。そういう、ワザ」
「ワザ?」
 かり、と胸の突起に歯を立てられて、エドワードが小さく悲鳴をあげた。

 胸をしばらく愛撫され、大きくなりはじめた下腹部のそれの先端をくるくると円を描くように、刺激を与えられて、一層硬くなった。
そっと巻かれたアルフォンスの大きな指に上下にしごかれて、ぱんぱんに張り詰める。
「は……ぁっ」
 下の双球をやんわりと包み込んでいく。
 きゅっと、つむっていた目を、そっと開くと、アルフォンスの口角が吊りあがっていた。
さぞ、楽しげな表情。
「なに、わらってんだよっ…」
 拳を上げたが、力がはいらず、さらに甘い刺激が背筋を這う。
「兄さんが僕で変化するそれと、表情が色っぽくてもう、…幸せ」
「ばっ…!」
 立った状態だったので、今にも崩れ落ちそうだったが、エドワードが拳を振り上げようとした瞬間、くるり、と背中をアルフォンス側にむけられた。
さらに、双丘にぴたり、とアルフォンスがそれをおしつける。
「いれるよ、兄さん」
「ちょ、っとまっ…!」
 答えるまえに、先端が入り口に潜り込んできた。
 ばくばくと激しく心臓が跳ねる。
「ぁっ…ぁああっ!」
 先走りの雫だけで押しいれられて、軋みを訴えつつ前後していたが、すぐに体液に塗れて、滑らかな律動へと変わっていく。
「おまえっ…無理しすぎぃっ…!」
「ごめんね」
 そういいつつ、ぐちゅぐちゅと水音を響かせる。
「ぁっ…!ぁ…あっ…!」
「この辺、好きでしょ?」
「い、やぁっ…!や…っ…あぁ」
 片方の胸の突起に、指の腹で摘まれ、さらに快楽へと落とそうとされる。エドワードは自分から双丘を押しつけていることに、気がついた。だけど、それすら、止められない。
 羞恥を、快楽が壊したがっている。
 いや、その両方があって、エドワードは苦しくなってきた。
「は…っ、ぁ…あっ!」
 二人の動きで接続している部分が深く重なる。
「っ、あっ、あっ、ぁあ…!もう、ダメっ…!」
「ふふ、今日は積極的だね」
 そういいつつも、アルフォンスだって限界はある。このような兄の姿を見て、自分だって平然としていられるわけがないのだ。
 動きを速めるとすぐに、エドワードが放ち、きゅっと狭まったのもあり、そのあとアルフォンスも兄の中で放った。
「っ…はぁ…」
 ずる、と落ちそうになった兄を支えるが、兄の太ももから白濁した体液が滴る。
「あっ」
 さらに溢れ出たそれに、エドワードは真っ赤になって羞恥した。
「全部、出してあげるよ」
 向き合った状態で、兄を支えつつ、片方の指で、兄の双丘を広げ、指を押し籠めた。
「っ、ば、ばかっ!」
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