未来軍部11

□軍内広報誌
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「太陽の光で、あんまり顔が見えない」
「なんだよ、わがままだな〜『明るい天使のような笑顔准将』」
「一見少女だよ…」
「少女言うなー!!じゃあ、ラスト!『犬と戯れる准将』」
「押し倒されてるし…」
「じゃーどれがいいっつーんだおまえは!」
「ううっ…じゃあ、みんなに聞いてみよう」
 そういいつつ、アルフォンスが、数枚の写真を持って、大部屋へむかった。そこには、ソニック、マーカー、ガネット、ベレッタ、それにエイジとエネルも参加して、意見交換が行われた。

「一番、この執務室で頬笑むエドが、マシなんじゃね?」
 エネルの意見に、エイジも
「確かに落書きは気になりますけどねぇ」
「あはは!私、コレ好きですー!」
 ベレッタが指差した写真は、A号に押し倒されているエドワード。
「なんでだよ!」
「かわいいから。A号が」
「オ・レ・メ・イ・ンで!!」
「私もこの執務室でいいんじゃないかしら、と思うんだけど。でも、二枚くらい貼ってもいいんじゃないの?この天使みたいな明るい笑顔のエルリック准将も素敵よ」
 ソニックの意見に、ガネットも、
「同意見です」
 と小さくつぶやいた。
「マーカーは?」
 そう意見を求められて、マーカーは、
「准将のことですから、前号の次期大総統の人気に負けたくないんでしょう?だったら、いっそのこと、意外性で、『水も滴るいいオトコ准将』でいいのでは。これでしたら、女性ウケするでしょうし、男性にもソッチの人にはウケるかもしれませんよ」
 そういわれて、
「もしかして、発行数を伸ばす為に、こんな写真を!?」
 アルフォンスにそういわれて、
「うん。無能大将には、負けね―もん」
 と、あっけらかん、と答えられてしまった。
 がく、と脱力したアルフォンス。
「司令官の威厳もない…。もういい…広報係に任せます…」
「おー、そうしよう、そうしよう」
 それでまるくおさまったかと思いきや、

数日後――
「准将、試し刷りができましたので、お持ちしました」
「おう、さんきゅー」
 受け取って、さっそく自分のページをめくる。
「ぬああああ!写真が入れ替わってる!」
「レヴィ大佐が、准将命令で、この写真を使うようにって、ことでしたので…」
 そこには、真赤な軍服に、フリルが使われ、さらに金の装飾。
「こんなの着た覚えないのに!却下!却下〜!!」
 司令官執務室で、激しく叫ぶ司令官。
 その廊下では、
「うふふ。ブノワ=レヴィに不可能はございませんことよ」
 口笛を吹いて、フリルたっぷりのスカートをひるがえした、レヴィだった。

おわり
 勝者、レヴィお姐様…

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