短編@

□決意の果て、君が為に
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戦地に転がっていた、一つの死体。

見覚えのある顔。

俺の帰りを待っていてくれているはずの顔。

「は、る」

力が抜け、その場にへたり込んだ。


泣いても、足掻いても、叫んでも、どうしようもないことはわかってる。

死んでしまった人は生き返らない。


「ハル、ハル」

名前を呼んでも開くことの無い瞼。

もう永遠に。


「なんで、こんな」


許さない、憎い、殺してやる。

こんな醜い世界、俺が終わらせてやる。




決意の果て、君が為に

君の居ない世界なんて、

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