な
□熱
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とある任務の日――…。
「遅いっ!!!…いつものことだけど…」
痺れを切らしたサクラが、声を張り上げた。
「仕方ないってばよ〜サクラちゃん…」
「仕方なく無いわよ!!上忍が遅れるなんて…」
そう。今日は任務があって、七班が集まって来たのだが…肝心の隊長が限っていつも遅刻してくるので困ったものだ。
「今に始まったことじゃねーだろ…」
一人離れたところにいたサスケが一言。
「サスケ…でもさ、でもさ、、もう約束の時間…2時間切ったってばよ…?」
「…」
流石にサスケも反論出来なくなる。勿論サスケも心の中では随分腹立っていた。いつもいつも遅刻して来る上忍に対して。
「あーもー…何か暑くてくらくらしてきたってば…」
「ちょっとナルト…大丈夫?アンタ本当に顔赤いわ…熱あるんじゃ…」
「だ、大丈夫だってば!!ちょっと暑さにやられただけだってばよ!!!」
ナルトは慌てて両手をふって、違うと否定した。
――実を言うと、少し熱があった。今日は朝から調子が悪く、体温計で図ったら37度1分だった。
微熱だし…良いやと思って、休まず任務に参加したのだ。
「ナルト、無理しなくて良いからね?」
「大丈夫だってばよー…サクラちゃん…」
サクラの気遣いが目に染みる…
そして―――。
「やあ、お待たせ♪…実は来る途中に困ってる人が――…」
「「はい、ウソっ!!!」」
…なんというか…最早定番…。
「カカシ先生ー…2時間以上を切ったってばよー」
「何時間待たせれば気が済むのかしらー?」
ナルトとサクラはカカシを冷たい目でみる。
少し離れていたサスケも近付いてきた。
「……じゃ、取り敢えず任務…」
カカシは話を剃らせるように言って、7班は任務遂行のため出発した。