な
□奴隷<中>
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夜。
(さ…流石金持ち…ベッドが違う…てかデカイ…)
その質の良すぎるベッドにびっくりしてしまったナルト。
「何突っ立ってやがる…早くこっちこい。…寒いんだよ…」
サスケが布団を持ち上げてこっちに来るよう、手招きしている。
「ご…ごめんってば!!」
そっと、布団の中に入る。――…暖かい…
思わず頬を緩ませるナルト。
その顔を見て、不覚にもサスケは『可愛い』と素直に思った。
そして、
ぎゅ、と
抱き締めた。
「!!!?さ…さささ…サスケ?!!」
「うるさい。黙ってろ。」
(可愛い…気持ち良い…)
ナルトは、こんなことされたこと無かった上、サスケの伝わってくる気持ちの良い暖かさにゆっくり目を瞑った。
人の温もりってば…
こんな暖かいものなんだってばね…
今日、初めて知った…
人の――ぬ く も り。
何だか…幸せだってば…
サスケから、教えて貰った―――
人の温もり。
みんな、とっくに感じているのだろうな――
ずっと、
ずっと。
そんなことを考えながらゆっくり眠りにつこうとした時。
不意に…浮かび上がった。
サスケの…悲しそうな顔と声が。