な
□How Long?
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仕方無いだろう?
最初は大嫌いだったんだ。
俺の中の感情は…兄を殺す。それだけだったのに…。
気付いたときにはもう…
俺の中に
『好き』って感情も…
生まれてきたんだ。
――――――2話。
現れた黒い影はナルトを優しく抱き締めた。
その行動を不審に思ったナルトはそっと瞼を開けた。
「何やっているウスラトンカチ。ただの人間相手にボロボロだな…」
「サス、ケ…?」
黒い影の招待はサスケだった。
あれ?
でも…さっきの声は…?
「お前はもっと頭を働かせろ。」
考えていることを見破られ、その行為を中断させられる。
「【忍ということは絶対ばれるな】とは言われたが、忍術を使うなとは一言もいわれて無い。」
つまりサスケは分身して、その分身を使い、女子を誘き寄せたのだ。
「あ、…そっか…てか……………それよりサスケ………ここ………………………………女子トイレだってばよ?」
女姿のナルトには違和感ないが、サスケはそのまま男だ。
この状態を誰かに見られたら危ない。
「大丈夫だ…もうすぐチャイムがなる。お前も分身行かせとけ。…話がある。」
わかった と返事し、分身を出し、そいつをそのままクラスに向かわせた。
話ってなんだろう…
まさかもうお目当て見付けたとか?
いや、まさか。
こんな短期間じゃ無理だ。きっと少なくとも一週間はかかりそうだし。
あ、でもサクラちゃんとカカシ先生も色々探ってくれてるから―――…
と、なんだかどーでもいい事に頭を使っている。
取り敢えず。
話ってのは気になる。
もしかして…こんな早くから説教モードじゃねぇ、よなぁ…
あーヤバい。
いまから心臓がドキドキしてきた。
おそらく屋上に向かっているのであろうサスケの一歩一歩が怖い。
「…ウスラトンカチ…なんだ?この微妙な距離は。」
あ…ついうっかり。
サスケが怖くて距離とっちゃってたよ。
…なんて当然言えず、そっと心の中で思う。
思っていると急にサスケが近付いてきて、ナルトの手を取り歩き出した。
その時にびくっと反射的に肩を揺らしたのをサスケは見逃さなかった。
(はぁ…このウスラトンカチ…おそらく説教されるとでも思ってんだろ…)
そういう訳では無いのだけど…。
そのままナルトを引き連れ屋上に向かう。