な
□How Long?
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明日から長期任務。
いつもなら張り切って任務に取り組むってのに
その日は違った。
How Long…
――――第1話。
「じゃ、明日からは長期任務入るから。今日はゆっくり身体を休めて、遅刻せず来なさいよ。」
いつもより早めに任務が終わったのは…やはり明日からの任務が難易度が高いからだろう。
「…遅刻せずって…それってば…先生が、でしょ?」
「そうですよ。危ない任務って聞きましたし。絶っっっっっっっ対、遅刻しないで下さいね?先生?」
もう、この担当上忍は何を言っても遅刻してくるだろうが、生徒たちは念押す。
特にサクラは『絶対』を物凄く強調し、にっこりと黒いオーラを漂わせながら微笑む。
サスケも無言ではあるが、目はしっかり『遅刻するな』と言っている。
「はいはい。わかってるよ…。皆酷いなぁ。先生悲しいよ。…まぁ、取り敢えず遅刻だけはするな。じゃ、解散。」
言ってから逃げるように一瞬でその場から去って行った。
残された生徒は三人、顔を見合せ、仕方無いかと思いそれぞれ帰った。
―――――――
――――
そして朝、召集は早い時間からかかっていた。
「サクラちゃーーん、サスケぇー、遅れたってば」
「全く。あと5分で遅刻よ?…って…カカシ先生、来てないけど…」
思った通り。
あの遅刻魔は時間通り来るということを知らないらしい。
「ま、あいつは言っても聞かねぇよ。」
離れていたサスケが近付いてくる。
「サスケくん」
サクラの声が1トーン上がった。
「任務成功させりゃ良いだけの話だろ?このウスラトンカチが何か起こさなけりゃ楽勝だろ。」
「誰がウスラトンカチだぁーー舐めんなよサスケ。俺ってば――…」
「お、皆早いねぇ。感心感心。」
ナルトの声は丁度やって来たカカシの声によって遮られてしまった。
いや、それよりも。
「か…かか…カカシ…先生?」
「カカシ先生よね?」
「本当にカカシか?」
約束の時間は7時。
今は7時3分。
いくら遅刻してきたと言っても…
3分!!?
たったの3分!?
嘘だ!!!
いつもなら2時間とか普通に過ぎた頃に来たりするのに…
流石にこんなに早く来ると思って無かった3人は約10分間、本当に本物のカカシ先生か?と話し合っていた。