□日常に紛れる非日常。
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何時もと同じだから気付かない。

だって他人に何言われようとこれが俺達の

『日常』だから。










【日常に紛れる非日常】





「……ト…ナルト…」


何処からか声が聞こえた。 お陰で意識が浮上し、誰の声かはっきりしてきた。


「いつまで寝てやがる。いい加減起きろ。」



あぁ…心地良い――。
早く起きてその顔を刻み付けたいけど…
まだ眠っていたくて…




「早く起きろって言ってんのがわからないのか!!!」


その声と共に唇から伝わってくる温もり。

キスされたんだとわかる。


「ん…サスケぇ…?」


寝ぼけているのか、
そのまま、サスケの方に気持ち良さそうにすりよってきた。
その姿が何とも言えず、まるで猫のように可愛くてそのまま襲ってしまいたい気持ちに駆られた。



「早く起きろってんだこのウスラトンカチ…――――…任務…遅れるぞ…」

そろそろ時間がヤバいことに気が付き、ユサユサと身体を揺らし起こす。



ナルトも段々 意識がはっきりしてきたようで…


「あ…サスケ…おはよう」

「やっと起きたか…早く準備しろ…遅れるぞ。」



それでも担当上忍は遅刻してくるのが目に見えてわかるが。





「今日の任務って…何だってば?」

「覚えとけドベ。どうせDランクの任務だ。早く終わらせて帰るぞ。」

「おう!!」




そんな話をしながらいつものように集合場所に向かう。

そこには既にサクラが待っていた。




そのまま数時間して…
ようやく先生も来た。






















「さて、と。今日はこれ迄。明日も同じ任務だ。遅れるなよ。」


それは自分がでしょ。
と生徒は心の中でそっと思った。





「さ、ナルト。帰ろうぜ!!」

「おう!!!」



終ったとたん、
二人は仲良く帰ろうとする。




「え…二人で帰るの!?」


サクラの問い掛けに一瞬しまったと思った。



そう言えば…外ではお互い、そんなに話さないよう心掛けていたのを忘れていた。



「あ…えと…その…修行…見て貰うんだってばよ!!!」

ナルトの意地の言葉。

「ふーん…」


ちょっと怪しまれた気がした。
女の子って…こういう勘は鋭かったりする。




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