果実(CP小説)♂×♂限定

アレッシオ争奪戦【いただきもの】
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今日は特に仕事がない日。

休めるのは嬉しいが特に娯楽のない集会所ではすることがなくて困る。

「アレッシオ〜暇だべ〜」

そんな中、カルパッチョはアレッシオに抱きつき暇だと訴えていた。

意味がないのは承知済み。
本当はというとアレッシオに抱きつきたいだけだった。

恋人なのだからこれくらい許されるだろうと、カルパッチョはたかをくくっていたがアレッシオは、

「うぜぇ。」

うっとうしくてたまらない様子だ。

抵抗はされないが、静かに告げられる恋人の辛辣な言葉は抵抗されるよりかなり攻撃力があった。

「おめぇ恋人にそりゃねぇべー。」

「うるせぇっ!恋人とか恥ずかしいこと言うな!」

「アレッシオ。」

カルパッチョとアレッシオが口論を始めたところにマルコがやってきた。

マルコのことが気に入らないカルパッチョは口論をやめてギロリと睨み付ける。
さらに、アレッシオを今までよりきつく抱き締めた。

「てめっ、苦しいっつの!つーか放せ!」

息苦しさとマルコにこの状態を見られた恥ずかしさで暴れ始めるアレッシオを無視し、カルパッチョはマルコを睨み続ける。
もともとカルパッチョはマルコのことが気に入らなかった。

さらにマルコがカルパッチョの恋人、アレッシオを狙っていることを知ってから余計敵対するようになっていた。

マルコは睨み付けるカルパッチョを無視してアレッシオに話しかける。

「新作のケーキがあるのだが、試食してくれないか?」

ケーキという言葉に甘いモノが好きなアレッシオは大反応。

すぐさま返事をした。

「する!オラ、カルパッチョ放せ!」

ここで止めたら確実に機嫌を損ねるため、カルパッチョはしぶしぶだがアレッシオを放す。

カルパッチョから解放されたアレッシオは嬉しそうにマルコの所に向かっていった。

それを確認して、マルコはカルパッチョに勝ち誇った表情を向ける。
負けじとカルパッチョもマルコを睨んだ。

二人の間で火花がバチバチと散る。

「?」

アレッシオは二人が睨み合っている意味がわからず、ただ見つめているだけだった。
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