ビル†
□温度差★
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ビルが裁判に関係する資料を読んでいると、隣にちょこんとアリスが座った。
そして隣で料理の本をパラパラと読み始めた。
「どうかしましたか?」
「えっ?どうもしないよ?
隣にいたら邪魔かな??話し掛けないから…ダメ??」
可愛いらしくお願いするアリスに当然ビルは駄目などと言うはずもなく。
「構いませんよ。
お相手出来なくてすみません」
逆に申し訳なさそうに告げた。アリスは笑顔で、
「いいの、いいの。お仕事だしね。あたしも料理の勉強しておきたいし」
ニコリと告げた。
(ビルはあたしよりも体温が低いから、そばにいると涼しいんだよね♪)
と心の中で付け足した。
夏が近いせいか最近は少しづつ気温が上がってきていた。
アリスは気持ちよく本をパラリ、とめくっていく。
反対にビルは、時折触れるアリスの腕や肩のせいで一気に集中出来なくなっていた。
「…アリス。何やら近くありませんか??
読み辛くないのですか??」
その質問にも、満面の笑みで答えるアリス。
「ううん。快適だよ♪」
ビルは怪訝な顔で
「…快適とは?」
しまった、という表情を浮かべるアリス。
「え…あ…うっ…」
しどろもどろになるが、番人のビルの前でシラを通し切る事など不可能なわけで、結局アリスは白状させられてしまった。
「…私の体温が低いから、ですか?」
ビルはそう言いながら手にしていた本をサイドデスクに置いた。
「本当にそうだと思いますか??」
にっこりと微笑みながら、アリスに向き直る。
もしや、という予感を覚えながらアリスはズリズリとビルから離れようとする。
「あ、いや、もしかしたら、今は違う…かなぁ?」
笑って誤魔化そうとするアリスだったが、
「真実はハッキリさせなくてはいけませんからね。」
真実がどうであったかは、また別のお話†
*fin*
うーむ。ビルは大人なイメージがあるので、他のキャラより一歩進んだ話になりつつあります(笑)深読みしちゃって下さい♪
最後まで読んで下さって感謝です☆★