女王様†

□遊戯★
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昔からカクレンボというゲームが嫌いだった。

幼いアリスが教えてくれたけれど、当のアリスもこのゲームが嫌いだと言っていた。


何度かやってみたけれど、隠れていても、段々と、見付けて貰えなかったら…という不安が押し寄せてきてわざと見付かったり。


それならば、とオニになってみても、目を開けた瞬間にさっきまでいた者達がいなくなり、しん、としている光景を見るのは世界に自分だけ取り残されたような感覚に襲われ、この上なく不安な気持ちになったり。


ふと、思い出した事を聞いてみた。

「アリスは今でもカクレンボは嫌い??」

ウミガメモドキと今日のお菓子の事で、きゃぴきゃぴ盛り上がっていたアリスが、きょとん、として女王を見つめた。

「かくれんぼ?うーん…。」

一瞬考え込んだアリスだったが

「隠れるのは今でもちょっと怖いけど、オニになるのは平気になったかな?」

意外な台詞に女王は驚いて身をを乗り出した。

「ど、どうしてですの?!」

アリスはびっくりして、身を引きながら

「えっ…だって、皆の事をちゃんと見付ける事が出来る自信を持てるようになったからかな。
目を開けた時には一人ぼっちな気がしても、皆ちゃんと…その時は目に映らなくても、いてくれるって知ったからね」

ふわり、と幸せそうな笑みを浮かべた。

女王はその言葉に感動してガシっ、と身を乗り出したままアリスの手を握り締めた。

「わたくし、アリスとだったらカクレンボをしても構いませんわ!」

「ええっ?!一体全体どうしたの?」

「過去の自分にオサラバですわ!」

「さっぱり分からないよ〜」

わけが分からないといったアリスと夕食の準備をしたがるウミガメモドキを巻き込んでかくれんぼinキャッスルとなったのは別のお話†



*fin*
きゃぴきゃぴって死語ですよね↓
そして女王様がオニになると見付かったら鎌で首を刈られる為に皆、本当に命がけで隠れた…というか逃げたのだ、という裏設定してみました♪
最後まで読んで下さって感謝です☆★


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