再録†

□エピソード2★
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しょんぼりとしながら、アリスが言った。

「ごめんなさい…今日こそは遅刻しない!って決めていたんだけどな…」

ビルは首を傾げながら

「そうですねぇ。私は気にしませんが、そんなに気にするのならば、1つアドバイスを差し上げましょうか?」

と、言った。
アリスは、ぱぁっと表情を明るくして尋ねた。

「なになに?どんなアドバイス??」

ビルはニッコリと笑みを浮かべて言った。

「簡単な事です。
待ち合わせをするから遅刻をしてしまうのでしょう?ならば、待ち合わせをしなければ良いのです」

アリスは“わけが分からない”といった表情で首を傾げながら聞いた。

「待ち合わせをしなかったら出掛けられないよ?」

「いえ。前日から家に泊まって共に家を出れば、遅刻しなくて済みますし、出掛けられます」

あまりにもビルが平然と言い放った為に、アリスは一瞬、何を言われたのか理解が出来なかったが、理解した瞬間にみるみる真っ赤になって叫んだ。

「ぜ、全然アドバイスになってないじゃない!」

「これが双方にとって一番だと思いますよ?」

そう言ってビルは心からの笑みを浮かべたのだった†


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