NOVEL
□君に触れる指先
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「…お前はそういう奴じゃねぇ」
真面目に返すと柘榴は一瞬驚いた様な顔をしたがすぐにもとのニヤニヤと悪巧みを考えている顔に戻った
「へぇー何でそう言い切れんの?」
「XANXUSの為だからだ」
「…」
少し考えるように目線を外し、ミルフィーユを楽しむ
口の中に甘酸っぱい味が広がり噛み、飲み込むと彼女は口を開いた
「ボスの為やったら、しゃーないな」
「‥っ恩に着るぜぇ!」
取り敢えず会計をさっさと済まし、スクアーロは柘榴と一緒に街へ出た
天気は良く、皆どこか穏やかである
そんな昼下がり
しかしスクアーロはこれが事件の原因になるとはまだ気付いていなかった
彼の頭は笑顔で喜ぶ我が主君、XANXUSでいっぱいだったのだ
「あ゛ぁ〜カス鮫じゃんおー帰りー!」
「……う゛ぉ、」
「…ベル?」
「なぁ〜ニャンちゅうって可愛いと思わねーしししー」
二人共歩き回ってくったくた状態でアジトへ帰るとやたら機嫌の良いベルが二人を迎えた
勿論その光景に二人は唖然とするしかなかった
「う゛おぉい、ネジでも取れたのか?」
「うしし…あ゛っー柘榴じゃん!エッチしよー」
「今それどころちゃう」
「頭イッてんのか?」
「たぶ‥あっ、ちょっと!何処触って‥っ」
「いーじゃん別にー」