NOVEL
□そしてお姫様は恋をした
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「素敵‥」
今隣でテレビを見ている女の子はそう呟いた
こんな下らない恋愛ドラマの何処が良いんだか
「う゛おぉぃ、有り得ねぇぞぉ」
「はぁ?
メッチャええやん!」
「はっ、何処が」
馬鹿じゃねぇの
あんなハッピーエンド有り得ねぇ
つか眠い
俺がこっくりこっくりしていると
隣の女の子、柘榴はウチもこんな電撃プロポーズされたーいとか言ってやがる
じゃあボスにでも頼め
「なぁスクアーロ、ウチも恋愛したい!」
「あ゛ぁ?
勝手にすりゃいーだろ」
俺は今眠い
何でこいつのドラマ観賞に付き合ってんだぁ
「誰かウチを攫ってくれへんかなぁー
白馬に乗った金髪碧眼の英国の王子様とか!」
「‥王子様なら此処にもいんだろぉ」
「えー
だってベルは人殺すやん」
「それはお前もだろぉ」
「そうやけど、ベルは無理
アイツは王子ちゃう」
うわ、我が儘な奴
つーかコイツ自分がどうゆう状態かも分かってねぇのかぁ
「つーかお前、鈍過ぎだろぉ」
「…どゆこと?」
「んなんじゃ恋愛なんて出来ねぇっつーことだぁ
んじゃ俺は寝るぞぉ」
「えーちょっ‥スクアーロッ!」