NOVEL

□Arrivederci!
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目の前にいっぱいの赤
そこに私と君

「いっぱい殺したね」
「うん」

今日は初めての任務
ウチはマーモンと一緒に人を殺した
人を殺すのはこれで3度目
ウチはガタンと、自慢の武器――lupoを下ろして地面にへたりと座った
隣にいたマーモンは膝の上に下ろした

「初めてやー」
「そうだね」
「ウチ、家政婦やねんけどなぁ」
「でも契約書に殺しはしないなんて書いてなかったよ」
「まぁ、せやけど‥」

まぁ、実際に書いてなかったしな
給料も良えし(契約先がマフィアなんて思わんかったけど!)

「何かいっぱい血ぃある」
「む、そうだね」
「ベルやったら喜びそうやな」
「うむ」

とてつもなく遠い
自分が人を殺したんだ、なんて思えない
けど、これが現実だ
殺しも出来る家政婦なんて最強やー
なんて馬鹿みたいな事を考えていたらマーモンが口を開いた

「柘榴」
「うん?」
「‥帰ろうか」
「そやね」


きっと皆お腹を空かしている
早く帰って皆のご飯を作らなくちゃ



Arrivederci!

(マーモン帰りにアイス食べよー)
(柘榴の奢りならいいよ)
(えぇー!)


***アトガキ

マーモンが好きです(行き成り‥
あのほっぺをプニプニしたりすりすりしたいです
あ、「Arrivederci.」はイタリア語で「さようなら。」と言う意味です
任務で葬った人達に対して柘榴とマーモンは「さよなら」と言っている
そんな話です
因みにlupoはイタリア語で狼です
そこら辺の話についてはいつか書きたいなぁと思っております!


070818 (C)Yuu Aoki
 

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