NOVEL
□この恋の味は
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あー、暇だ
暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇
暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇
暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇
暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇
暇暇暇暇暇‥
なんで王子がこんなに暇なんだよ
まぁ、原因は同じクラスで同僚の柘榴にあったりするわけ
今日は短縮授業で4限目は体育で
あいつ「汗かいたからシャワー浴びたい」とか言ってシャワー室に走って行った
「マジ退屈で死ぬ」
先帰ろっかな‥
とか考えてたら柘榴が走ってきた
「遅い、王子待たせるとかどんだけなんだよ」
「えー?
あー、ごめんごめん」
にへーと笑いながら柘榴は言った
こいつ絶対反省してねぇ
「あ、あんなーベル良いもんあげるー」
「何?王子さっさと帰りたいんだけど」
くだらない物だったら抹殺だから、と付け足した
手を出すとコロン、と赤い小さな包み紙
え‥良い物って飴かよ
「ジャッポーネの友達がくれたんやんかー
んでハマってもーてん」
美味しいでー食べー、とか言うので包み紙を開いた
あ、真っ赤‥林檎か?
うしし血の色みたいで綺麗ーとか思いながらオレは飴を口に入れた
「…すっぱい」
梅味かよ
あ、袋に小梅とか書いてら
「美味しいやろ?」
そう笑顔で聞いてくるもんだから
なんだか、うん
「甘酸っぺぇ‥」
この恋の味は
(まるで恋の味やね!)
(お前馬鹿じゃねーの?)
(えー?)
(そうだね、なんて恥ずかしくて言える訳ねーっての)
***ｱﾄｶﾞｷ
小梅を食べてたらふと出来たやつです
学生とか書くのが好きです、青春!!
にしても、やっぱりベルの片思いになってしまうのです;
因みにこれ、舞台はイタリアのマフィアの学校です
だから「ジャッポーネの友達〜‥」とか言ってるんです
過去の話なんです(高1の始め位
070909 (C)Yuu Aoki