NOVEL

□愛してるなんて
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ぱたん、とオレは雑誌をとじた
見渡すと少し綺麗になった自分の部屋
先日柘榴が掃除をしてくれたからだ
その柘榴は今ベッドの上で寝ている(さっきまでPSPやってたくせに)
とくに2人で何かをするわけでなく
ただ各々で好きなことをして、空間を共有していたのだ

「……」

‥暇だなぁ
暇…暇、暇暇‥

「‥柘榴ー」

起きない
…えー、王子暇なんだけど

「…ざーくろっ!」

やっぱり起きない
うーん、

「暇ー」

あ、眼帯取ったら起きるかな?

「‥うしし」

そっと‥
……うんやっぱ王子天才!
あのカス鮫だったら‥

「‥ベル?」

あ、起きた(まぁ起こしたんだけど)

「うしし、起きた?」
「結構前からな」

………え?

「前?」
「うん、そう‥うっすらやけど」

そう言うと柘榴はふわぁーと欠伸をした
でもオレ眠くなんないよ
だってオレ王子だもん
するといきなり柘榴が自分の顔を触りだした(違和感あんだ)

「‥ん?」
「どったの?」
「眼帯がない」

あー見えなくても分かるんだ

「ベル、返して」
「んー?」

うしし、そんなに大事なんだ
王子ちょっと嬉しいかも(だってあげたのオレだし)

「はい、てかさー柘榴いつまでソレ付けてんの?」
「は?」
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