詩
□悪魔に対する考察
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悪魔が何故人間という脆弱な生き物と契約なんてものを結ぶかわかるか?
その答えは簡単だ。
彼らも何か絶対的な存在または思想、常識といった見えない鎖によってがんじがらめにされているからだ。
そんな彼らの唯一の救いは人間の醜い欲望を見つけ、さらけ出し、育て、咲かせて、摘み取ることだ。
そうすることで虐げられている自身の魂を慰める。
そんな救いようのない悪魔が存在する理由を君は知っているか?
この問いの答えも簡単だ。
自分の胸に手をあててみろ。
分かるだろ?
人間がいるからさ。
悪魔なんかに耳を貸すのは人間だけだし、人間なんて欲望にまみれた生き物がいるから悪魔なんて寂しい存在が現れる。
全ての災厄の根源は人間にある。
自然を蹂躙し、文明を創り、陸上の支配者のような顔をしているが、他者を排除し、共存という選択肢を完遂させることが出来た試しがないという事実は人間がヒトであった時代から何も変わっていない。